ネット前でそっと返したつもりなのに、相手に打ち込まれる高さまで浮いてしまう。そんなときは、力だけを弱めるのではなく、球が来る前の準備、ラケットの振り幅、面の向きを一つずつ確認しましょう。毎回違う低い球を追いながら修正すると、何が原因か見えにくくなります。
この記事は、ネットショットの基本を知っていても浮いてしまう人向けの見直し方です。立ち位置やショットの全体像はダブルス前衛のネットショットの打ち方で確認できます。図はコースを理解する模式図で、軌道の高さや人物の姿勢をそのまま実測するものではありません。
浮く原因は、準備・振り幅・面に分ける

同じ「浮く」でも、毎回同じ原因とは限りません。遅れて触って持ち上げたのか、大きく振りすぎたのか、面が上を向きすぎたのかを分けます。一球の失敗で決めつけず、取りやすい同じ球を数球受けて比べましょう。
- 準備:ラケットを上げるのが、球に近づいてからになっていないか。
- 振り幅:触る直前に大きく引いたり、打った後に振り上げたりしていないか。
- 面:同じ球に対して、ラケットの面が毎回違う方向を向いていないか。
まず一つだけ試します。例えばラケットを前に準備する点だけ変え、返球の高さがどう変わるかを見ます。太さやガットの張りまで同時に変える必要はありません。
球が来る前にラケットを前へ準備する

手だけを伸ばして届かせない
ラケットが下がったまま近づくと、最後に大きく持ち上げる動作になりがちです。相手が打つ前からラケットを体の前に用意し、無理のない一歩で球に近づきます。腕を突っ張って伸ばし切ることや、深く飛び込むことを目標にしないでください。
高い位置で触ることを急ぎすぎない
余裕のある位置で触れると調整しやすくなりますが、球の高さだけを追って姿勢を崩すのは避けます。ペアに横から見てもらい、「先にラケットを出せたか」「体の近くに球が入りすぎなかったか」を確認しましょう。近づき方はフットワークの基本も参考にできます。
大きく振らず、面の向きを一つずつ確かめる

最初は小さな動きで返せる球から
BWFの指導資料は、ネットショットで小さな引き、力を抜いた握り、穏やかな押し出しを確認点として挙げています。まず足を大きく動かさず取れる球を出してもらい、小さな動きでネットを越す感覚を確かめます。「力を抜く」はラケットを落とすほど緩める意味ではありません。
角度を固定せず、同じ球に対する変化を見る
打点や入ってくる球によって必要な面は変わります。「常に何度」と固定せず、同じ球に対して少しずつ確かめます。面を上に向ける量と振り幅を同時に変えると、結果の理由が分かりません。まず振り幅をそろえ、その後で面の向きを微調整しましょう。
握りが滑る、テープが動くなど道具に明らかな問題があるときだけ、状態も確認します。購入や交換だけで浮き球が直るとは限りません。
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低い打点では、ネット際にこだわらない

ネットよりかなり低い位置まで球が落ち、前に届くのも遅れた場面では、ネット際へ短く返そうとするほど余裕がなくなります。毎回ネットすれすれを狙うのではなく、練習ではまずネットを越し、相手側に収まることを確かめてください。図の着地点は例で、そこへ必ず落とす指定ではありません。
試合で苦しいときは、ロブで奥へ返して立て直す選択もあります。「浮いたネットショットを打たない」ことと「どんな球もネット際へ返す」ことは別です。ロブの基本と合わせて、無理のない返球を選びましょう。
同じ球を5球ずつ受け、変える点は一つにする

止まった姿勢から、一歩を加えた練習へ
最初は届きやすい同じ場所へ、ペアにゆっくり球を出してもらいます。5球を一区切りにして、ラケットの準備だけ確認。安定してきたら無理のない一歩を加え、同じ点を見直します。BWFも動きを加える前の練習から段階的に進める構成を示しています。5球という数と記録方法は本記事の提案です。
ネット・返球・浮き球を分けて記録する
「ネットに掛かった」「相手側へ返せた」「大きく浮いた」を、ペアと同じ基準で記録します。例えば「準備を早めた5球は、ネット1・返球3・浮き1」のように残します。これは記録の書き方の例で、実際の成績や目標値ではありません。球出しが大きくずれた球は比べる対象から外しましょう。
交代時は足元のシャトルを拾い、隣のコートやネットへ無理に入り込まないようにします。ネットを越す高さは横から見てもらい、撮影する場合は周囲の人の了承を得てください。
ネットショットが浮くときのよくある質問

フォアだけ浮く場合も同じ練習ですか?
準備、振り幅、面を分ける考え方は使えます。ただし握りと体の向きが違うので、フォアとバックを交互に混ぜず、まず片側だけ同じ球で比べると確認しやすくなります。
ネットに掛かるのが怖くて浮きます
最初からすれすれを狙わず、余裕のある球出しで安全に越せる範囲から始めましょう。ネットに掛かる球と浮く球の両方を記録し、振り幅と面のどちらを変えたかを分かるようにします。苦しい球の処理は、取りやすい球と分けて練習します。
毎回クロスに打てば相手を避けられますか?
クロスでも浮けば相手に触られます。まず取りやすい球をストレートに返して高さを確認し、コースの打ち分けは別の練習にしましょう。相手の位置と自分の余裕を見て選びます。
まとめ|まず準備をそろえ、同じ球で比べる

ネットショットの浮き球は、力加減だけで判断せず、準備、振り幅、面に分けて見直しましょう。取りやすい同じ球で一つだけ変え、次に一歩を加えます。低い打点で苦しい場面は、ネット際に固執せずロブで立て直す判断も大切です。次の練習は「先にラケットを前へ準備できたか」の確認から始めてみてください。
参考:BWF『Shuttle Time Teachers’ Manual』冊子50ページのネットショット指導項目(2026年10月30日確認)。原因の切り分け、5球ずつの記録方法は本記事の提案です。特定の回数での改善を保証しません。


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